アップル創業者スティーブジョブスのスピーチで一番好きな箇所


アップルコンピュータの創立者、スティーブ・ジョブス氏が2005年に行った、スタンフォード大学卒業式でのスピーチは有名ですが、私が一番好きな部分を紹介します。

スピーチ全文はスタンフォード大学のサイトに掲載されています。

私が特に感動したのは、「点と点をつなぐ」という話です。

You can't connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards.  So you have to trust that the dots will somehow connect in your future. You have to trust in something - your gut, destiny, life, karma, whatever. This approach has never let me down, and it has made all the difference in my life.

以下意訳です。

点(自分がやってきた事柄)を前もって繋げることはできない。後から振り返ってみてはじめて、点と点はつながり、すばらしい物を生み出すものだ。だから、いつか点は繋がる(自分が今やっていることはいつか何かと繋がって大きなものを産む)と信じなければらなない。だから、自分のガッツ、運命、人生、カルマ、何でも良いから何かを信じることだ。この方法は私を裏切ったことがなく、そして私の人生をまったく違うものにしてくれた。

この話を読んで、私は一人の人を思い出しました。

田尻 智(たじり さとし)氏をご存知でしょうか。彼も点と点をつなげて、すばらしいものを作り上げた一人です。

田尻氏は子供の頃、昆虫採集が大好きでした。昆虫図鑑等から知識を得、飼育の仕方を研究し、友達からは昆虫博士とよばれていたそうです。

その後、田尻氏が中学生になった頃に世の中に登場したインベーダーゲームに彼は熱中し、小遣いのほとんどをつぎ込むほどでした。

プロ級のゲーマーとなった彼は、ゲーム攻略雑誌を創刊しゲームライターとして活動しました。またさまざなゲームも開発しました。

そして、ゲーム製作等で集めた資金を注ぎ込みながら長年かけて開発を続け、30歳の頃に、「虫取り」と「ゲーム」という彼の点をつなげた集大成である、「ポケットモンスター」を開発しました。

その後彼の作品「ポケットモンスター」が世界でどのように受け入れられたかは、皆さんご存知でしょう。

田尻氏は、ポケットモンスターを作るために子供の頃虫取りをしたり、ゲームに熱中したわけではないと思います。

ただ、好きだから夢中になっていたことが、後からつなぎ合わされ、世界中の子供達から愛されるキャラクターを生み出したのです。

私自身も、点と点があとから繋がっていく経験をしたことがあります。スティーブジョブス氏や田尻智氏とは比べ物にならないくらい小さなものですが。。

社会人になって数年たった頃、同期入社の友人が海外勤務になったことに刺激を受け(正確に表現すると、「ものすごく嫉妬し!」)、無我夢中で英語の勉強を始めました。友人によって海外勤務の席は埋まってしまったのに、です。今考えるとアホです。

英語の勉強をしながらも、様々な部署で様々な仕事を任され、便利屋のようにこき使われながらも、目の前の仕事に、一所懸命に取り組みました。

地方営業部門では、社会人としての基礎や、人とのコミュニケーションのコツを学びました。

総務部門では、多くの部署にまたがる案件をまとめていく難しさを学び、社内の様々な状況を表す数字をコツコツと分析していく根気強さを得ました。それに付随してエクセルやアクセスを高速操作し、分析ツール、思考ツールとして使いこなす技術も身につけました。

その後、運良くMBA留学することができ、そこでは多くの理論や思考法を学んだほか、「自分が全く知らない事でも、一晩調べて考えつくせば、何らかの答えを出すことができる」という自信を身につけることができました。

現在は、今までに学んできたすべての事を集大成として、仕事をしている実感があります。

課題を見つけ出し、分析し、結果を社内や社外、米国本社の人が理解しやすい形にまとめ、伝え、解決策を共有し、皆で行動し、成果を出す。このようなプロセスを進めていっているとき、自分の過去からの経験全てが生かされているのを感じ、なんとも言えない高揚感を覚えます。

「点は繋がる」と信じ、自分がやりたいことや、役割を担ってやっていることに対し、全力投球する。

この方法が間違っていないことを教えてくれたスピーチでした。



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