「多読術」の著者、松岡正剛氏はウェブサイト「千夜千冊」で今では千冊以上の本に関する記事を公開している方です。
本書を読むと、松岡氏の読書量がハンパではないことに驚かされます。毎晩午前三時まで本を読み、蔵書は数万冊レベル。かなりな本マニアです。
本書では松岡氏が読んだ本が次々紹介され、読みたくなります。特に刺激を受けたのは「全集を読むのが究極の読書」という言葉。全集は図書館や神田の古本屋にズラッと並んでいるのを見かけますが、自分で買って家に並べ読むという発想はありませんでした。本書で紹介されている全集を早速読みたいと思うが、まずは家に全集を置くスペースを作らねば。
本書で面白かったのは松岡氏の情報整理術です。
まず、「本はノートである」と見なす所が私にとって新鮮でした。本にどんどん線を引き、メモを書き込む。これをすることで二回目に読むときの理解の進み方がぜんぜん違うらしいです。
本の中で気になった文章をノートに書きとり、自分で考えたジャンルに分けて整理する。小説と自然科学本など、全く異なるジャンルの本からの引用同士が思いもよらない文脈でつながり、新しい発想が生まれます。
本からの書き抜きについては、やればおもしろいと思うのですが、時間コストを考えると真似するのに逡巡してしまいます。立花隆「「知」のソフトウェア」が主張するように、特にメモせず、無理に覚えようとせず、脳内の無意識下に蓄える方法でないと、本を読む絶対量を確保できません。書き抜きに熱中するばかりで肝心のアウトプット量が減りそうです。
参考になるところや真似できないところはありますが、本を読むことの楽しさを再確認できる良書です。本好きな人と本談義に花を咲かせているような感覚を味わえます。本好きの方は読んでみてください。そうでないかたもぜひ。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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