英検1級1次試験学習法


はじめに

英検1級1次試験で必要なのは単語力です。プラス圧倒的な量の多読・多聴に基づくリスニング力、読解力、ライティング力です。

要するに総合的英語力です。

私の場合は留学+ジャパンタイムズ と「1000時間ヒアリングマラソン」 の購読によって多読・多聴を行ないましたが、単語力は「Pass単」で補いました。

海外経験のない人でも多読・多聴は可能です。

要は自分の意思で日本にいながらにして海外にいるかのような環境を作ればよいのです。

今はメディアも発達し海外環境を作るのは簡単です。

皮肉なことに、メディアの発達のために、海外留学中も日本にいるかのような環境を作ってしまっている人がいました。いつも日本人で固まり、インターネットでは日本語サイトしか見ないなど、、、

彼らは留学修了後も英語力は伸びていないようでした。

日本にいようが海外にいようが、自分の意思で英語環境を作り多読・多聴を大量におこないましょう。

英検1級は試験勉強だけでは受かりません。多読・多聴です。

単語

英検1級の難しいのは単語です。単語問題の難しさに泣かされている人が多いのではないでしょうか。

英検の傾向に合ったボキャブラリーを増やす近道は英検を研究した単語帳を使うことです。

英検1級を目指している人であれば誰もが知っていて紹介する必要もないくらい有名ですが、念のため紹介します。

Pass単を使いましょう。これは英検1級の必須教材です。

ICレコーダーやウォークマンにダビングして、いつでもどこでもリスニングとシャドーイングで覚えていきましょう。



リスニング

英検1級を目指している人のレベルであれば、生の英語を多く聴くことが一番効果が大きいと思います。

ただし、CNNをつけっぱなし、AFNを流しっぱなしという学習は効果が薄いです。

なぜなら集中して聴いている訳でないし、聞き取れなかった英文、わからない単語を確認する手段がないからです。

CD、語注、和訳が完備された、生の英語を収録した教材を使用してリスニングとシャドーイングを繰り返しましょう。

以下の教材をおすすめします。

これらでも、聞き取れない英文をピックアップしてMDにダビングして聞くと密度の濃い学習ができます。

VOAの方が発音もクリアーでゆっくりです。AFNは上級者向きです。


また、私はTOEIC800を超えたころからはじめた「1000時間ヒアリングマラソン」 の教材を聞き直しました。

通勤中などにMDにダビングした教材を聴き、忘れてしまったために、聞き取りにくい所があったらその部分だけを繰り返しリピートして聴き、それでも分からなかったらテキストをチェックするという方法を行なっていました。

TOEFL・TOEICと英検1級のリスニングの大きな違いは聞き取った後に内容を英文で書かせる問題があることです。

これは模擬試験や練習問題を多くこなしてなれることが重要です。

英検対策本としては定番中の定番である「英検1級 全問題集」をやりましょう。

【音声アプリ・ダウンロード付き】2019年度版 英検 1級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)

読解

私は英検1級の読解問題のための特別な勉強はしていません。それまでに行ってきた多読で身につけた力で対応できました。

英検対策などと考えずに、日常的な情報収集手段として英字新聞などの英語をたくさん読むことをおすすめします。なぜなら、そうすることが、2次試験合格まで視野に入れた場合、最も近道だからです。

試験対策問題集で勉強するだけで1次試験に受かっても、2次試験に受かる力は身につきません。

2次試験も視野に入れた場合、英字新聞の購読を通して、英語を勉強の対象から、情報収集の手段へと変えていくことが重要です。

私はジャパンタイムズ を購読していました。毎日高品質な英語を多読することは英語中上級者には必要です。

ジャパンタイムズは日本に関する記事を高品質な英語で読むことが出来ます。

これは日本のことを英語でプレゼン・ディスカッションする2次の面接で役に立ちます。

私個人の意見ですが、英検1級受験者にとって、ジャパンタイムズの購読は必須だと思います。

毎日英字新聞を読む時間がない。という方もおられるかとおもいます。

そのような人には、ジャパンタイムズウィークリーをおすすめします。週刊誌なので、日刊紙ほどの負担はありません。

和訳や語注がついていないと不安だ!という方には「週刊ST」であれば対訳・語注つきの記事を読むことが出来ます。

ただ、やっぱり英検1級を目指すレベルの人には、

  • ジャパンタイムズ
  • ジャパンタイムズウィークリー

このどちらかをおすすめします。

また、過去問での読解問題練習はかならずやりましょう。

ライティング

私が受験したときのライティングセクションはほとんど和文英訳問題のようなものでしたので、非常に簡単でしたが、現在はTOEFLのように自分で何を書くかを考えるエッセイ問題に変更され、書く必要のある単語数や点数配分が多くなり、難易度・重要度ともに上がりました。

苦戦している人も多いのではないでしょうか。

しかし、TOEFLと異なり、書くべきポイントが与えられますので、TOEFLよりは簡単といえます。

対策としては、序論・本論・結論という決まった形式での英作文を書く練習を何度も行なうのが良いでしょう。

例えば、以下のような練習問題があったとします。

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■Write an essay on the given TOPIC covering at least three of the POINTS below.
Use the space provided on your answer sheet.
■Structure: three or more paragraphs, including an introduction and conclusion
■Length: around 200 words

TOPIC
The Advantages and/or Disadvantages of Studying Abroad

POINTS
■Homesickness
■Career prospects
■Independence
■Language barrier
■International understanding
■Culture shock
(この例題はSTEP英検(日本英語検定協会)公式ウェブサイトから引用しました。)
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この問題では、留学に賛成か反対かの立場を決める必要はないようです。

しかし、どちらかの立場を取ってしまったほうが明確な結論を書きやすいです。

留学賛成か反対かどちらをえらぶかは自由ですが、ここでは賛成派の立場から書きます。

まず、序論を解答用紙の一番上に書きます。

(例)
I believe that people should go to study abroad if possible, since there are a lot of advantages of studying abroad.

Followings are the examples of the advantage of studying abroad.

この次が重要なテクニックなのですが、次の本論を書くのでなく、結論を解答用紙の一番下に書きます。

この結論は序論とほとんど同じ文章でかまいません。

(例)
As a conclusion, I believe that people should go to study abroad if possible, since there are a lot of advantages of studying abroad.

解答用紙は以下のように、序論と結論の間に広いスペースが残る状態になるでしょう。
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I believe that people should go to study abroad if possible, since there are a lot of advantages of studying abroad.
Followings are the examples of the advantage of studying abroad.












As a conclusion, I believe that people should go to study abroad if possible, since there are a lot of advantages of studying abroad.
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後は、与えられているポイントを最低3つ使って本論を間に書いていきます。

こうすることによって、仮に本論を書きかけているときに時間切れになっても、作文としての「序論・本論・結論」の体裁の整った文章にすることができます。

では、本論を書いていきましょう。アドバンテージの例を最低3つのポイントを使いながら書いていきます。

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I believe that people should go to study abroad if possible, since there are a lot of advantages of studying abroad.
Followings are the examples of the advantage of studying abroad.

First, people can gain wide career prospects. By studying abroad, people can get chances to get their job not only in Japanese firms but also in foreign firms.

The second advantage is independence. People will be independent by leaving from their parents and living alone in the foreign country. Also, It is said that western young people are more independent than Japanese young people.
Japanese people can learn what the independence is like from western friends

The third advantage is international understanding. By communicating with foreign country peeple, people can learn the way of






As a conclusion, I believe that people should go to study abroad if possible, since there are a lot of advantages of studying abroad.
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と、このように本論の途中で時間切れということもあるかもしれません。

しかし、結論部分をあらかじめ書いているため、作文としての体裁は保たれています。

このような感じで書いていく練習をしていくと良いでしょう。



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