「英語のリスニングは発音力で決まる!」は名著




「英語のリスニングは発音力で決まる!」は発音のトレーニングを通してリスニング力も上げることを狙った本です。

英語は正確に発音できれば聞き取ることもできるようになります。聞き取れない単語は自分が発音できないものであることが多いのです。


本書では30音+αの発音記号のトレーニングをします。少ない印象ですが、良く考えればアルファベットは26文字。これにth(←下を噛む"スッ")など足して30音+α。

発音記号はこれで全てというわけではありませんが、これだけできれば十分なのです。

「Rは舌を巻かなくて良い」など、発音記号個別の説明にも目から鱗のものがあります。しかし、私にとって最も衝撃的だったのは、「英語では単語を構成する一文字ずつ発音する」ということです。"dog"(犬)の例で言うと、日本人は、"do"と"g"に分解し、ドッ("do")+ グ("g")と発音します。実はこれが大間違いなのです。

ネイティブは"d"、"o"、"g"と一文字ずつバラバラに分解し、ドゥ("d") + ォッ("o") + グ("g")と発音します。この秘密を知るだけで発音は劇的に向上します。少なくともカタカナ英語ではなくなります。

さらに30音+αの発音練習を積み、一文字ずつ発音することを念頭に置いて英単語を発音してみると、感動的な効果があります。私は実際感動しました。

この方法で発音を身に付けると、ネイティブの発音が驚くほど聞き取れるようになります。ネイティブがいかに一文字ずつ発音しているか実感でき、一文字ずつの発音方法が分かるのです。

たまにカタカナ英語をしゃべるのにリスニングが完璧という人がいます。外資系企業の日本オフィス幹部クラスの男性に多いようです。

私が思うに、彼らはネイティブの発音をカタカナ英語に脳内で高速変換して理解するというプロセスを行ています。

それと同時に相手の言いたいことを文脈から推測しています。要するにリスニング力不足を頭の回転と勘の良さでカバーしているのです。

そのため、ビジネス・ディスカッションでは支障ありませんが、日常のとりとめのないお喋りになると文脈からの類推がワークせず、聞き取り率が落ちるのです。

リスニングのために脳を酷使する必要はありません。最低限の発音をマスターすれば耳と口が聞き取ってくれます。


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