多読本: Sidney Sheldon"If Tomorrow Comes"




Sidney Sheldonの英語は平易で読みやすいので、多読用テキストとしてお勧めです。スリリングなストーリー展開、ドンデン返しの連続で、ページをどんどんめくってしまいます。同氏が”Pager turner”と呼ばれる所以です。

ただ、Sidney Sheldonの作品には当たりはずれの差が大きいような気がします。最初から最後まで息もつかずに読み、最後の大ドンデン返しに「ウオーっ!やられた!!」と大満足な作品がある一方で、「過去のボツネタを集めて一本書いたのでは?」というものまで様々です。そこで私が好きな作品"If Tomorrow Comes"を紹介します。

まずは本書紹介文の和訳から:
Lovely, idealistic Tracy Whitney is framed into a fifteen year sentence in an escape-proof penitentiary. With dazzling ingenuity she fights back to destroy the untouchable crime lords who put her there. With her intelligence and beauty as her only weapons, Tracy embarks on a series of extraordinary escapades that sweep her across the globe. In an explosive confrontation Tracy meets her equal in irresistible Jeff Stevens, whose past is as colorful as Tracy's.
美しく純粋なトレイシー・ホイットニーは、脱獄不能な刑務所への禁固15年の刑を宣告される。自分を罠にはめた犯罪組織を破壊すべく、彼女はまばゆいばかりの知性で反撃する。美貌と頭脳だけを武器に、トレイシーは世界を股にかけた驚くべき行動を開始する。抗いがたい魅力の持ち主、ジェフ・スティーブンとの激しい闘いの中、トレイシーは自分と同じ何かを彼の中に見出す。彼の過去もまた波乱に満ちたものだった。

この作品に魅力は、なんといってもトレイシー・ホイットニーの格好良さです。魅力的でお金持ちのフィアンセとの結婚を間近に控え幸福な女性だったトレイシー・ホイットニーの人生が一変し不幸のどん底に落ちた後、世界レベルの女泥棒、女詐欺師へと成長していく様は読んでいて痛快です。

ライバルのジェフ・スティーブンとの、世界を股にかけた泥棒合戦、詐欺合戦が最高です。頭脳と頭脳がぶつかり、罠のかけあい、出し抜きあいを繰り返しながら、次第にお互いの存在を認め合う2人が格好良いです。

分からない単語は無視してダーッと読んでしまうことをお勧めします。多読速読を堪能できる一冊です。


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