私は複数の会社を経験していますが、社内で誰かがイライラしている、というのはどの会社でもあるものです。
イライラしている人は、イライラを他人にぶつけます。
ぶつけられた人は、イライラをぶつけ返したくなります。イライラのドッヂボールの始まりです。
イライラを顧客からぶつけられた場合、そのイライラを顧客にぶつけ返すわけにはいきません(ぶつけ返す豪傑もいますが、その人の末路は後述)。
そこで、顧客からぶつけられたイライラを、自分の部下やバックオフィスの若手にぶつけます。イライラを次々と後ろに回す、イライラ・ラグビーの始まりです。
なぜ、イライラをぶつけられたら、ぶつけ返したくなるのでしょう?
ぶつけ返さなかったら泣き寝入り。負けを認めたことになるからです。
イライラをぶつけられたら悔しい。だからぶつけ返したい。返せないなら他の誰かにぶつけたい。
そうしないと自分だけ損したことになる。
そんな考えから卒業してはいかがでしょうか。
イライラをぶつけられて、自分も投げ返していたら、イライラの負の連鎖は終わりません。会社で一番おとなしい人が泣きを見るまで。
ここで、「イライラの負の連鎖は自分の所で止める」と考えるだけで、世界がまるで違って見えます。
イライラをぶつけられてもぶつけ返さず、他の人にもぶつけない。自分が呑み込んでしまう。
すると、この世からイライラが消滅します。
あなたはこの世界を少しより良いものに変えたのです。
こう考えれば、イライラをぶつけられたままでも、負けたとか泣き寝入りしたとか卑屈になる必要はありません。
イライラを自分の所で止めたことで、あなたは勝ったのです。
以上は綺麗事で言っているわけではありません。
イライラを自分の所で止めると、莫大なメリットがあります。
イライラを自分の所で止めるたびに、「俺って男前やな」とセルブイメージが上がります。
会社での評価が上がります。収入が上がります。同性異性にモテます。
一方、「東大卒・英語ベラベラ・世界トップMBA卒・一流日系から一流外資へ転身」みたいなピカピカスペックの人でも、というか、そういう人にこそ、イライラのコントロールができずに損をしている人がたくさんいます。
「こいつがいると周りがやりにくい」「周りのいい人がやめてしまう」という理由から部署や会社を追い出されることもあります。
一番多いのは、さんざん好き勝手やっておいて、勝手に腹を立てて自分で会社を出て行ってしまうケースです(「この会社は俺にはレベルが低すぎる」)。
そういう人は、一流日系企業から一流外資に転身した後、2~3年での転職を繰り返し、聞いたことのない零細外資で肩書は立派、というケースが多いように思います。
イライラを呑み込む力は、学歴やスキルよりも大事です。
周りのためにも。自分のためにも。
【英語ブログランキング】←お読みいただいた後のクリックありがとうございます!励みになります!
コメント
コメントを投稿