デイル・ドーテン「仕事は楽しいかね?」は他のビジネス本を否定



「仕事は楽しいかね?」は、昔読んだことがあるのですが、Kindle Unlimitedの対象になっていたので、無料ダウンロードで再読しました。

この本のユニークなところは、「ビジョンを構築し、目標を設定し、計画を立て、実行する」という、他のビジネス本で提唱されている方法を否定しているところです。

・コカ・コーラは、薬をつくろうとしていた時に偶然できた。

・リーバイスのジーンズは、馬車の帆布が売れ残って困っていた所、丈夫なズボンが売れているのに気付き、帆布でオーバーオールを作ってみたら大当たり。

・友達に自慢したいという理由で作った自作PCが、アップル・コンピュータ

どれもこれも、「自分が作った製品で世界を変える」というビジョンを立ててつくったのではありません。

売上目標やビジネス計画も立てていません。

本書の言葉でいうと、ただ単に、

「遊び感覚でいろいろやって、成り行きを見守る」

というだけです。

目標や計画を作る暇があったら、とにかくいろいろ試してみて偶然の成功に出会うことを祈る、ということです。

私は、「目標を立てて実行する」のを否定はしません。

特に、20~30代前半は、資格などスキルの習得がキャリア・アップのメインになりますので、目標を持ち、計画を立てて勉強していくことが大切です。

ただし、この方法が通用するのは、資格取得など、「人の作った問題を解く」ことでスキルアップできる時期までです。

30代後半からは、ビジネス上の課題など、人が解いたことがない問題に自分なりの答えを出したり、人とは違う問いを立てたりすることが求められます。

これには試行錯誤が必要です。

製品開発やマーケティングに関わった人なら経験があると思うのですが、

「絶対に売れる!」と確信した物が売れなかったり、

「これはどうかなあ?」という製品や広告が大当たりしたり、

ということが起こります。

本書は、一通りのスキルを身に付け、ビジネスで成果を出すことを求められる立場になった人、または、起業を目指している人が読むべき本です。

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