今回は「予備知識無しでもよく分かる経済解説」シリーズをお送りします。
【予備知識無しでもよく分かる経済解説19】世界一わかりやすい国内総生産(GDP)の解説(1)の続きです。
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ここで、「経済成長」とはどういうことかを考えてみましょう。
次の年に、農家が一年前の2倍頑張って、去年の2倍の量の二合分のお米を作ったとします。
すると、農家は去年50円分のお米を作っていたので、今年は100円分のお米を作ったことになります。
そして、お餅屋さんが100円を払って二合のお米を仕入れて、去年の2倍の量、二つのお餅を作ります。すると去年は一つのお餅を200円で売っていたのに対して、今年は二つのお餅を合計400円分で売ったことになります。
国内総生産(GDP)はどのように変わるでしょうか。今年の国内総生産(GDP)は、
農家の生み出した付加価値(お米)の100円
お餅屋さんの生み出した付加価値(お餅)の300円(400円-100円)
の、合計400円になります。
去年の国内総生産(GDP)は200円でしたので、国内総生産(GDP)は2倍になったということです。
名目GDPと実質GDP
ここで、別のケースを考えてみましょう。
農家が、去年と同じ量のお米しか作っていないのに、値段を50円から100円に値上げしたとします。
そして、お餅屋さんは100円でお米を仕入れて、お餅を作ります。そして去年と同じ量のお餅しかつくっていないのに、去年の2倍の値段の400円でお餅を売ったとします。
この時も、お金の金額の上では、国内総生産(GDP)は400円になり、「国全体の経済は2倍に成長した」ということになります。
この2倍の量の物を作って経済が2倍に成長したケースと、作った物の量は変わらないのに値段を2倍に上げることで経済が2倍に成長したかのように見えるケース、この2つを同じように見なすのは、おかしな話です。
このような場合は、「値上がりによる見かけの経済成長」と、「作った物の量が増えたことによる本当の経済成長」を分けて考えることが適切です。
そして、「値上がりによる見かけの経済成長も含んだ経済成長」を「名目GDP」
「作った物の量が増えたことによる本当の経済成長」を「実質GDP」
といいます。
二倍の量作った場合も、作った量は同じなのに値段を2倍にしただけの場合も、「名目GDP」は同じ400円です。
ところが、「実質GDP」は違います。
まず、お米やお餅を2倍つくったケースの「実質GDP」は400円です。つまり、「名目GDP」400円と等しくなります。なぜなら、このケースでは物の値段が上がっていないからです。
次に、作った量は同じなのに値段を2倍にしたケースです。この場合は「値上がり」によって、GDPがかさ上げされた分を調整して「実質GDP」を計算します。
「名目GDP」が400円でした。そして、値上がり率は2倍でした。この場合、
400円÷2=200円
という計算をして、「実質GDP」は200円となります。
ここで、注意してほしいのは、一年前との比較です。
去年のGDPは200円でした。そして今年の実質GDPも200円です。
去年と今年では、作った物の量は同じ(お米一合と、お餅1個)なのですから、実質GDPは同じになるのです。
このように、「実質GDP」とは、値上がり分でGDPがかさ上げされた分を調整して「実質的にGDPはどれだけ増えたのか(減ったのか)」を見るための指標なのです。
【解説】
名目GDPと実質GDPについて
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名目GDPは、「値上がりによる見かけの経済成長も含んだ経済成長」を表す指標
実質GDPは、「作った物の量が増えたことによる本当の経済成長」を表す指標
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