バーバラ ミント「考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則」は、スキマのないピラミッド構造の文章を書くことを繰り返し主張します。本書を繰り返し読み、意識して文章を書くことによって、隙のない論理構造の文章を書けるようになります。
「スキマのない論理」をコンサルチックな表現に言い換えたのが、MECE(Mutually Exclusive and Collective Exhaustive=相互に重なりがなく、全部集めたら漏れがない)という言葉です。
例えば、
「日本中で雨が降っている」
という結論を、スキマのない、MECEな論理で証明するには、
・西日本で雨が降っている。
・東日本で雨が降っている。
という2つの事実があればよいですね。そうすると、
「西日本では雨が降っている。東日本では雨が降っている。ゆえに、日本中で雨が降っている」
と、隙間の無い論理構造の文章のできあがりです。
隙間のある論理構造の例を考えて見ましょう。
「西日本で雨が降っている。東京で雨が降っている。ゆえに日本中で雨が降っている」
この論理には隙間がありますね。
・西日本で雨が降っている。
・東京で雨が降っている。
という2つの材料だけでは、日本中に雨が降っているとは限りません。埼玉に雨が降っていない可能性があります。「日本中で雨が降っている」と結論することはできません。
これは非常に簡単な例なので、ロジカル・シンキングを学ばなくても、論理のおかしさに気付くのは簡単です。
ところが、もっと抽象的な複雑な内容になると、この程度のモレに気付かない場合もあります。
書籍、新聞、雑誌などの文章にも論理に隙間のあるものが結構あります。厳密な論理性を意図的に捨てている場合もありますが、中には、論理の穴に著者自身が気付いていない、というケースもあります。
論理的思考というのは、繰り返しによって身につく習慣のようなものです。できるだけ早い時期に身につけることをお勧めします。
私の場合は、ロジカルシンキングを学んだ当初は「こんなにガチガチに堅苦しく考えていられるか!」と感じたものでした。
でもそのうち、ロジカルに考え、書くことに慣れてくると、特に意識しなくても論理的に思考できるようになりました。
一度そうなってしまえばしめたものです。論理的思考を学ぶ前よりも、はるかに楽に考えをまとめたり書いたりできるようになります。
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