瀧本 哲史「僕は君たちに武器を配りたい」へもの申す


「僕は君たちに武器を配りたい」は、マッキンゼーを経て京都大学准教授となり、投資家としても活躍した瀧本哲史氏が自らの経験と思索に基づき、人生戦略を若者に指南する本です。瀧本哲史氏は2019年8月16日に永眠されました。ご冥福をお祈りいたします。


本書は非常に示唆に富む内容を多く含んでいます。しかし、一点賛成できないところがありました。間違っていると言っているのでなく、私個人が賛成できない、という意味です。
 

賛成できない点とは、「英語、IT、会計は、人に使われるためのスキルだと主張し、奴隷になるためのスキルの取得に専念すべきでない」と説いている所です。

私の考えは逆です。「人に使われる」というと聞こえが悪いですが、人に使われるということは、人の役に立っているということです。人の役に立ち対価を受け取るのが、仕事の基本だと思います。人に役立つためのスキルであれば、どんどん身につけるべきです。

私が著者と同意見なのは、単一のスキルだけ身につけて満足してはいけないという点です。英語、IT、会計は必須スキルであって、それを身につければ一流の人物になれるわけではありません。運転免許をとっただけではF1レーサーになれないのと同じです。

スキルだけでは、ただの英語屋、IT屋、会計屋になってしまいます。私たちより英語やITや会計に長けた人間はインドに沢山います。彼らは、私たち半分の給料でわたしたちの倍以上働きます。スキルだけで仕事を得ると、その仕事がインドへアウトソースされた瞬間に職を失います。


獲得したスキルだけで食っていけると思ってはいけません。スキルを組み合わせ、付加価値を生む能力を身につけることが必要です。

人に使われる人間を奴隷とよぶのであれば、私は奴隷であってもかまいません。ただし、付加価値を生み出す高級奴隷になることです。作業を請け負うだけのコモディティ奴隷になってはいけません。


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