※当記事は2009年9月12日に作成したものです。
Boomberg.co.jpより:
英バークレイズ:アジア太平洋で来年さらに採用-日本でも機会大きい
9月11日(ブルームバーグ):英銀バークレイズのアジア太平洋地域最高経営責任者(CEO)、ロバート・モリス氏は11日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、域内で来年、さらに採用を進めると語った。
同氏は「市場環境の改善に伴いここ2、3カ月で競争は激しくなったが、採用を続けている」とした上で、「2010年にはさらに人を採用する計画だ」と述べた。「現時点では域内の大国4、5カ国に重点を置いている」という。
同氏は有望視する市場としてインド、韓国、オーストラリア、中国を挙げた上で、日本について「多くの企業が規模を縮小しているが、これは当行にとって大きな機会だ考えている」と述べた。
外資系企業が日本での雇用拡大を志向することは、日本人にとってはプラスです。
しかし、私がこの記事で注目したのは、その点ではありませんでした。
私が注目したのは、記事中の、
日本について「多くの企業が規模を縮小しているが、これは当行にとって大きな機会だ考えている」と述べた。
と言う点。
今、外資企業の日本オフィスがリストラをしている、という話は聞きますが、採用を拡大しているという話は聞きません。
昨年のリーマンショックによる収益の急激な低下によって、目先の黒字を確保するためにリストラをせざるを得ない、というのが、最も大きな要因です。
しかし、私は、そのような一時的な要因だけでなく、もっと構造的な要因もあるのではと考えています。
つまり、外資企業にとって、日本へ進出するメリットが低下しているのではないか、ということです。
日本のビジネスは儲からない、と各外資企業の本国本社が考え始めているような気がします。
今後景気は、拡大と縮小を繰り返すのでしょうが、そのサイクルを経るにつれて、だんだんと、日本に進出する外資系企業の数は、減っていくのかもしれません。
そうなった場合、外資企業を渡り歩く日本人にとっては、勤め先候補企業の減少を意味します。
今後は、厳しい椅子取りゲームが繰り広げられそうです。
それでは、どうすれば良いのでしょうか。
私は、基本に立ち返れば良い、と考えています。
顧客を創造する力のある人を採用したい、というニーズは、決してなくなることはありません。
日本市場での顧客をしっかりと掴み、顧客を満足させるサービスを行うこと。
これを、しっかりと継続的にできる人は、今後いかなる環境になったとしても、食いっぱぐれることはないでしょう。
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