イタリアのポンペイから遺跡の断片を15年前に持ち帰ったカナダの女性は、断片が人生に「呪い」をもたらしたという手紙と共に、遺跡の一部を送り返して来ました。
15年前、「若くて馬鹿だった」女性はポンペイ考古学公園を訪れました。
ポンペイは西暦79年にベスビオ火山の大噴火によって高温岩石、火山灰、有毒ガスに覆われた古代都市です。
女性からの手紙には、アンフォラとセラミックの2つのモザイクタイルのかけらが入っていました。そして、その2つのモザイクタイルが運んで来たという、女性を襲った一連の不幸について書かれていました。「不幸」には乳がんも含まれていました。
「どうか、不幸をもたらすモザイクタイルを元に戻してください」
女性は友人にあげてしまったものを除き、ポンペイから持ち出した全てのものを手紙に入れて送ったと言います。
「私たちは善良な人間です。家族や子供、私自身もこれ以上呪いを受けたくありません。昔、私がやってしまった軽率な行為をどうか許してください」
考古学公園の広報によると、この女性と同様に、ポンペイから持ち出した遺跡が「呪われている」として謝罪と共に返送してくるという事例は何百件もあるそうです。公園は、返却された物品と手紙を飾る博物館を設立しています。
罪悪感から「呪い」を感じてしまうのかもしれませんが、何百件も同様の事例があるとは、やはり何かがあるのでしょうか。いずれにせよ、遺跡を盗んで持ち出してはいけませんね。このようなニュースが、多少なりとも遺跡を持ち出そうとする人の歯止めになればと思います。
今日の英単語:contrite
contriteは「深く後悔している」という意味で、誤った行いに対して罪悪感を抱き、申し訳なく思っているといった様子を表します。apologeticやremorsefulの類義語です。
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