【予備知識無しでもよく分かる経済解説15】サブプライムローン・バブルの発生と崩壊4

今回は「予備知識無しでもよく分かる経済解説」シリーズをお送りします。

【予備知識無しでもよく分かる経済解説14】サブプライムローン・バブルの発生と崩壊3の続きです。

住宅バブルの発生

住宅ローン会社がサブプライムローンを貸し、金融機関がこれを買い取り、小口証券化して世界中の投資家に販売する、という流れは加速度を増していきました。

サブプライムローンを貸し、金融機関に売って、手数料を受け取り、その手数料を元手にまたサブプライムローンを貸す、という回転をとにかくできる限り多く回すことで、住宅ローン会社は大儲けすることができました。

サブプライムローンが普及するにしたがい、返済能力に不安のある人しか残らなくなってきました。しかし、住宅ローン会社は借り手の借金返済能力を気にせず彼らに貸し付けました。

なにしろ、住宅ローン会社は債権を金融機関に売却してしまいますので、もし貸し倒れが起きたとしても、自分たちには全く損失が発生しないのです。

住宅ローン会社の間での、サブプライムローン貸し付け競争は激化していきました。

通常なら住宅ローンを貸せない人への貸し付けもエスカレートしていき、外国からアメリカに移住してきて英語が分からず契約書を書けない人や、必要な書類を揃えられないような人にまで、サブプライムローンを勧めるようになりました。

このような、借りたお金を返せないような人のローンまで、金融機関によって証券化され、世界中の投資家へ販売されたのです。

これまでマイホームなんて夢だと思っていた人々まで住宅を買うことができるようになったため、家を買いたがる人が増えていきました。その結果、アメリカ中で住宅価格がものすごい勢いで上昇していきました。

上昇した住宅を担保にしてさらにお金を借りて、車を買ったりレジャーを楽しんだりすることが当たり前のようになっていき、アメリカの個人消費は増加を続けました。

この頃のアメリカの消費の勢いはすさまじく、中国やインドなどの新興国はアメリカへの輸出で急成長していきました。ヨーロッパ等の先進国もアメリカへの輸出で大いに潤いました。

長い不況に苦しんでいました日本も、2004年からはアメリカ向け輸出が好調に伸びたため、経済は回復に向かいました。


【解説】
 アメリカの住宅バブルの発生について
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サブプライムローンによって、これまで家を買えなかった人でも家を買えるようになった。そのため住宅購入を希望する人が増え、住宅価格が上昇した。
住宅価格が上昇すると、住宅を担保にしてお金を借り、消費に使う動きが活発化した。
当時のアメリカの個人消費の増加は、世界中の国の輸出を増やし世界中を好景気にした
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