ポメラを導入してから読書の仕方が変わりました。読書中に考えたことをポメラにメモするようになったのです。本に書いてあることでなく、読んだことをきっかけとして発生した自分の思考の内容を書いています。
これは、一冊の本からできるだけ多くのブログ記事ネタを得ようというスケベ心から始めたのですが、今ではブログとは関係のない事もメモしています。
当然ながら、メモを書きながらだと本を読むスピードは落ちます。しかし、それでよいと考えています。本を速く多く読むことよりも、いかに多くの洞察を得るかを大事にしています。
ポメラ内に保存しているメモを読み返すことで新たな洞察が生まれたり、一見何の関係のなさそうなメモとメモが結びつきユニークな視座が得られたりします。これは、自分の脳だけで考えを巡らせてもなかなか起きないことです。ポメラによる思考メモは、デジタル版「スマートノート」(過去記事参照)といえるかもしれません。
ポメラが思考ツールとして優れているのは、メールやウェブなどのネットとつながっていないところです。ネット接続機能がないため、ポメラでは情報収集や情報交換はできません。しかし、つながらないことで、ポメラに表示されるのは、自分が書いたテキストだけとなります。自分の書いたテキストだけを読み返すことにより自分の思考だけを見つめ、自分の思考を深めることができるのです。
現代は、情報を簡単に集めることができます。情報に対する人々の反応も簡単に知ることができます。自分の反応も即座に世間に公表することができます。しかし、表面的な情報を数限りなく収集し、情報に脊髄反射だけでは、情報の表面を撫で続けているようなもので、いつまでたっても深い洞察は得られません。
現代、希少価値が高まっているのは、深い思考に基づく言葉です。ポメラを使い、深く考えながら書くことで、希少価値のある深い思考を養うことができるのではと期待しています。
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