岡田斗司夫「あなたを天才にするスマートノート」を数年ぶりに読み返した




岡田斗司夫氏著「あなたを天才にするスマートノート」のキンドル版が出ていたので、数年ぶりに読み返しました。アマプラ会員なのでゼロ円でした。

ややネタバレになりますが、ポイントを以下にメモしておきます。

スマートノートを書くステップ

最初は簡単な日誌からスタートします。今日やったことを5つ箇条書きで書くことから始めて、段々とレベルアップさせていきます。本書の通り実践すれば、ノートを書く習慣が無かった人でも無理なくノート書きを習慣付けることができます。最終的には、1日あたり見開き2ページに思考を書く習慣をつけます。

見開き2ページに1つの論点の思考を書くのですから、一つのことに対し相当深く、幅広く考えることになります。本書では深く広く考えるための方法が解説されています。以下はその一例です。

「なぜ?」を三回繰り返し思考を深める

まず、テーマに対し「なぜ?」を3回繰り返し自分に問いかけ、その答えをノートに書き、思考の土台を築きます。特に、「何故自分はそう考えるのか」、「なぜ自分はこのテーマが気になるのか」という自分自身の考えを深掘りし主体的に思考します。

思考を横展開させる

次に、「このテーマと似たことがあったよな」といった具合に、比較・連想することで思考を横方向に展開します。「以前に似たことがあった」と考えれば時系列比較になります。「他の国・地域・会社で似たことがあった」と考えれば空間比較になります。「逆のことがあった」と逆のケースを考えることもできます。こうして思考の横展開幅を広げます。

思考を上方向へ発展させる

そして次に、「ということは?」「どうなる?」と思考を上方向に発展させます。特に「だから自分はどうする?」という自分の主体的な意見を考えることで、自分の思考の魅力度を高めることができます。

以上のように、毎日一つのテーマについて「なぜ(WHY)?×3」、「他に(ALSO)?×3」、「ということは(THEN)?×3」と思考することを習慣にするのです


私の(スマートでない)スマートノート例

書くのは自分が考えた事、感じたことなら何でも良いと思います。人に見せるわけではないので、立派なことを書く必要はありません。

例えば、「会社に行きたくないな~」と思ったら、ノート見開きの右ページ上に日付を書き、

「会社に行きたくない」

と書きます。

その下に、行きたくない理由を書きます。

「面倒くさいから」

と書いたら、ではなぜ面倒くさいと感じるのかを書きます。

「ずっと同じ仕事をしていて飽きたから」

と書いたら、ではなぜずっと同じ仕事をしているのかを書きます。

「異動希望を出さないから」

なぜ?

「他の部署にもやりたい仕事がないから」

このように、「なぜ?」「なぜ?」「なぜ?」と何度も自問自答して、思考を深堀していくと、意外な発見があったりします。「なぜ?」の自問自答を最低3回繰り返します。

この後はさらに、「以前にも、やりたい仕事がない、と思ったことはなかったか?」「やりたい仕事がないならどうする?」という自問自答を繰り返し、思考を横方向、上方向へ展開します。

非常に低レベルな例を書いてしまいましたが、本書には岡田氏自身のノートが多数公開されています。ご参照いただくと、もっと理解できると思います。


なぜ「思考を書く」と天才になれるのか?


岡田氏の定義によると、「天才」とは、
  • 発想力
  • 表現力
  • 論理力

を兼ね揃えた人物です。

この3つの能力は、スマートノートを書くことで身につけることができます。

私は本書が出版される以前、で岡田氏の公式サイトでスマートノートを知って以来、岡田氏の方法でノートを書き続けていますが、効果は絶大です。


ノートの見開き2ページに書きながら、深く考えることを続けると、深いレベルの思考(発想と論理)同士がハイパーリンクのように結びつき、新たな思考を生み出します。遠く離れたページ同士の、全く違うテーマに対する思考同士が結びつき、思いも寄らない新思考を生み出した瞬間は感激モノです。この快感を一度味わうと、スマートノートがやみつきになります。

毎日書くことで表現力が養われます。本書にある、他人が見ても面白いノートの書(描)き方にしたがって描くことで、さらに効果的に表現力が高まります。

そうして、スマートノートが数冊たまった頃には、豊富な発想を論理的に、豊かな表現で喋ったり書いたりできるようになれるのです。

世の中には、豊富な知識を自由自在に組み合わせて、面白い話をできる人がいます。岡田氏もその一人です。岡田氏は「スマートノートであなたもそんな人になれる。最低でも岡田斗司夫レベルにはなっていただきます!」と言っています。

私もそうなれる日を楽しみにしつつ、毎日ノートを書くことを楽しみたいと思います。


追記:約1か月スマートノートを書き続け、再考した内容を以下にまとめました。

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