私は英語力を身に付けることで、人生を大きく変えることができました。
就職して配属された地方支店では英語は全く必要ありませんでしたが、なぜか「英語を勉強する!」と強く決意したことが私の人生を変えました(関連記事【英語留学格闘記第8話】「転勤をきっかけに2度目の英語への決意をする」)。
しかし英語力よりも、もっと大事な物があります。これがないと、いくらどんなスキルを身に付けても、会社や社会で上手くやっていけることはありません。
その大事なものとは、「人が自分の思い通りにならなくても苛立ちを表に出さない」技術です。
これは人間関係一般でも大事なことですが、会社では特に重要です。
会社は、複数の人間が協力して「収益の拡大」という一つの目的を追求する組織です。
上司や部下や同僚から何かを依頼されたり、依頼したりして仕事は進んで行きます。
この時、周囲の人々が自分が考えたように動かないということが多々あります。人から頼まれたことをわざとやらない、という意図的な悪意を持つ人にぶつかるケースもあります。
また、悪意がある人ではないけど能力や理解が足りず、あなたの期待に沿う動きができないというケースもあります。
人が期待通りに動かないと「そうじゃないだろ。なにやってんだあの人は、、、」とイライラしてしまいます。自分の最初の心の動きを支配することは不可能ですから、一瞬イライラしてしまうのは仕方ありません。しかし、その苛立ち持続させたり、表に出したりしてはいけません。
人が期待通り動かなかった時には、こう考えてみてはいかがでしょうか。
「自分自身だって自分の思い通りには動かない。自分だって、自分で今日やろう、今年やろうと決意したことを全部実行できたことはない。自分すら自分の思い通りにならないのだから、他人が自分の思い通りにならないのは当たり前だ」
偉人の名言を思い出すのも有効です。
やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かず。
これは山本五十六の言葉ですが、起源は上杉鷹山にあるようです。
山本五十六の言葉には続きがあります。
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。
山本五十六が指揮した海軍ですら、部下に動いてもらうのは大変だったようです。ましてや民間企業や一般社会ではなおさらでしょう。
人が思い通り動かなくても苛立ちを表に出さず、人を動かすために根気よく取り組んで、組織の目的を達成できるという人は、とても貴重です。単に英語が出来る人よりもはるかに貴重な人材です。
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